2024/04/16
読書の秋、芸術の秋、食欲の秋、行楽の秋、そして乾燥の秋の季節です。
季節は、湿と暑から燥に変わります。
秋は収斂(しゅうれん)の季節、万物が成熟して収穫される季節です。
また、秋は五行では金に属します。五臓では肺と大腸に影響がでやすくなります。
秋の養生法
早寝早起き!
気をきゅっと引き締めて過ごしたい秋は、早寝早起きを心がけ、防御力・抵抗力・免疫力を向上させましょう。
生活リズムを整えるためには、起床時間で調整していくと良いです。
眠くない夜に寝なさいといっても難しいので、まずは朝ちょっとずつ早起きをするようにします。普段6時に起きている人は5時、7時に起きている人は6時起床を目指してみましょう。日中は適度に体を動かしましょう。夜は自然と眠くなるでしょう。
食べすぎにご注意!
収穫の秋で美味しい食べ物がたくさん出てきますね。
でも食べすぎ飲みすぎは禁物です。胃腸などの消化器系(脾胃)に負担がかかると、免疫力が落ちてお肌も荒れやすくなります。
腹七分、八分を心がけ、楽しい秋を過ごしましょう。
運動しすぎない!
スポーツの秋ですね。秋は涼しくなるにつれ、運動を始める良い機会に恵まれます。
運動して呼吸をすることは、秋に活動する肺気を養いますが、急に運動量を増やしたり過激なスポーツをしたりすると、体内の過酸化酸素が増えるということがわかっています。
無理せず、少しづつ、自分の体にちょうど良い運動量を心がけましょう。
美味しく食べて秋の乾燥対策
「美味しい」と思って食べないと栄養の半分も吸収できない、といわれています。体に良いとわかっていてもやはり「まずい」と思いながら食べると効果激減です。
「いのちを頂いて、いのちを作っている」ということも忘れないようにしたいと思います。旬の食べものを美味しく頂いて、乾燥対策をしましょう。
★ 肺を潤す食べもの ★
* 大根
* ゆり根
* れんこん
* 銀杏
* 紫蘇
* ナシ
* はちみつ
★ 大腸を整える食べもの ★
* こんにゃく
* 寒天
* きのこ類
きのこ類は免疫力アップにも貢献してくれます。
オススメ漢方薬
お肌が乾燥して、髪の毛がパサつく、という方は、立ちくらみ・貧血・冷え性・顔色が白っぽい・生理不順、といった血虚(けっきょ:血が足りない)の症状があるのではないでしょうか。
血虚の方へは婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)がファーストチョイスとなります。
慢性的な頭痛があったり、黒ずみ、しみ、しこり、生理に血の塊が混じったり・・・といったオ血(おけつ)の症状のある方は、冠元顆粒(かんげんかりゅう)も検討できるでしょう。
目が乾燥する、ドライアイの方で、手足のほてりやイライラしやすいといった症状があれば、体内に熱がこもっていて水を蒸発させているケースが多いです。
熱を冷ましながら潤いを与える杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)がオススメの漢方薬となります。杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)は飲む目薬とも呼ばれています。
のどや口の渇き、ドライマウスでお悩みの方は、同時に足腰のだるさやお肌の乾燥感もあるのではないでしょうか。口の渇きは胃粘膜が充分に潤っていないこともあらわしています。
体液を補う補陰(ほいん)薬の八仙丸(はっせんがん)や、胃の不調を改善する健胃顆粒S(香砂六君子湯)といった漢方薬がオススメとなります。
津液が足りなく、水分代謝が悪くなっていると、疲れやすい・倦怠感がある・すぐ息切れするといった症状が表れやすい水分代謝の悪い方は、体液を補い、水分代謝を促進する麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)が代表的な漢方薬です。
以上のように、乾燥対策、ドライシンドロームといっても、ひとりひとり対応方法が異なります。気になる症状のある方は、お気軽にマスヤ薬局へご相談にいらしてください!